道路が南側にある南入りは、日当たりがよい。玄関が南に面して、家全体の見た目が明るくなるのも好まれる。
玄関が明るいと、いいことが起きそう――これには科学的な根拠がない。迷信に近いものなのだが、人によっては決定的要因になる。それが、南入りの住宅の大きな長所である。
一方で、南入りのために生じる欠点もある。それは、道路を通る人や訪ねてくる来客からLDと庭の様子が見えやすいという問題である。
道路から客が玄関に向かうときのことを想像してみよう。
玄関が南を向いているため、南向きのLDと並んで配置される。玄関のすぐ横はリビングという家も少なくない。ということは玄関に向かう客は、横目でリビングの様子やリビング前の庭の様子も見えてしまうのだ。門扉のところから玄関とリビングの窓・庭が見えてしまうケースもある。
そのため、居留守を使いにくいなどの短所が生じるし、リビングの窓は常にカーテンを閉めるなどの対応策が必要になる。
このように、リビングや庭のプライバシーを保ちにくいのが、南入りの短所となる。
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